ここでいう重症とは、ステロイド剤の長期の使用でステロイド皮膚症が併発し、副腎は不全に近い状態を指しています。
重傷の患者のほとんどに、リバウンド(離脱)が現れます。
倦怠感・浮腫・体液の流出・皮膚の黒ずみ(色素沈着)・肥厚・微熱・高熱・睡眠不足・精神の不安定など、多くの症状が顕著に現れ、
皮膚の痒みと掻き壊しもひどいものがあるでしょう。
皮膚の肥厚が強くなり、ひどい人で本来の皮膚の上に固い皮膚をを付けているようにも見えます。
部位によっては、表皮・真皮・皮下の細胞組織が破壊され、皮膚呼吸がまともにできない状態です。
ステロイド治療を熱心に行なった重症の患者のほとんどは、ステロイド皮膚症を併発しているでしょう。
皮膚そのもののダメージだけでなく、内分泌系の機能の低下、正常な免疫の機能も損なわれているでしょう。
その為、抵抗力の低下も認められることが多く、感染症にかかる危険もあります。
正常な免疫の機能が作用する体に戻すことを、第一に考えることが大切になります。
先にステロイド皮膚症の改善、その次に、本来のアトピー性皮膚炎の改善させていきます。
当然、ステロイド皮膚症とアトピー性皮膚炎を改善する条件は、重なる部分もあります。
ステロイド皮膚症の改善を行なっている間に、自然とアトピー性皮膚炎の改善も行なわれますが、
体の悪い部分が多いほど、回復の期間も回復に必要な条件も増えます。
中には「ほとんどステロイド剤を使っていないのに、リバウンド(離脱)が出た」と、落ち込む人も多いでしょう。
どれだけ強い薬を使用したとか、一度に大量の薬を使用したかではなく、どれだけ薬を長く使用したかで決まると考えられます。
一時的に全身にステロイド剤を塗布するより、ある一定の長い期間使い続けた場合の方が、副作用や依存症は認められやすいといえます。
人それぞれに体質や代謝の状態が異なるので一概には言えませんが、一週間に一度、三日に一度くらいの間隔で使用する人ならば、三ヶ月〜半年くらいの頃には、
ステロイド剤の依存が認められ始めるでしょう。
これ以下の使用でも、薬の依存や副作用が認められるケースもありえます。
人それぞれの生活習慣も関わりますから、更に個人差があります。
例え一カ月おきの使用であっても、結果的に継続期間が三〜五年となれば、依存症の症状が認められることも考えられます。
あまり使用していないと思えても、実際に使用した日を記録してみると、意外に多く使用してきたことが分かったりします。
「痒みが出たときだけに使用した」という人ほど、実は頻繁に使用しているケースがほとんどだったりするのです。
「弱いステロイド剤だから大丈夫」とか、「数分の一にステロイドは薄めているから大丈夫」と、ステロイド剤を無理に(?)勧める医師もいます。
しかし、ステロイド剤の強弱であるステロイド成分の量で決まるのではなく、皮膚からの吸収の度合いで決まると考えられるのではないでしょうか。
どちらにしろ、ステロイド剤に依存したのかどうかは、ステロイド剤を中止してみれば一目瞭然です。
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