十分な睡眠を毎日の生活の中でいかに取れるか、完治する為には大切な条件となります。
アトピーの場合、痒みという症状の特異性から昼夜問わず痒みを感じ、その為、夜はほとんど熟睡できないこともあり、睡眠不足の状態にあります。
一日の睡眠時間が4〜5時間程度で生活している人もいれば、ほとんど眠れず一日に3〜4時間の睡眠で毎日を過ごしている人もいることでしょう。
その結果、毎日睡眠不足の状態でうつらうつらし、学校や仕事に出かけることになります。
アトピーが難治性であるということに、この睡眠不足が大きく関与していると考えられます。
人間にとって睡眠は癒しです。
毎日、自身にかかる疲労・ストレスを処理・消化し、明日への体力を備えて健康体を維持する為、病んだ体を健康な体に戻す為、
睡眠を十分に取ることは必要不可欠です。
つまり、病を癒す基本は薬物の投与ではなく、毎日睡眠を十分に取って体を休めることにあります。
アトピーを完治させる為に、学校や仕事など私生活を優先させるような規則正しい生活を無理に送らせるのではなく、
できるだけの十分な睡眠の確保と、朝は自然に起きるまで誰も起こさないで寝かせることが大切になります。
個人差はあるのですが、副腎という臓器は夜の10時から11時には副腎皮質ホルモンの産生・分泌をストップし、
明け方の午前3時から4時くらいから再び産生を始めるといわれます。
その為、午前1時から3時くらいまで掻き続け、眠れない、熟睡できないという人でも、明け方くらいから深い眠りが得られるようになります。
私もリバウンドがひどかった頃は、こんな感じでした。
しかし、ようやく深い眠りに入れたところで学校、仕事など自分の生活を優先しようとすれば、2時間も3時間もしないうちに起きなければいけません。
中にはほとんど朝まで眠れず、そのまま起きて学校や仕事に向かう人もいるでしょう。
このような生活を続けては、アトピーを治すことなどほとんどできないと理解してもいいくらいでしょう。
睡眠時間はわずかでも、確かに生命を維持することはできます。
しかし、毎日2〜3時間の睡眠時間では、健康の維持はできません。
場合によって、わずかな睡眠時間が長い間続くことにより、肉体的・精神的疲労を蓄積させ、過労死や突然死を招くことも考えられます。
このように、睡眠を健康という面で考えた場合、ある一定の時間は確実に必要になります。
睡眠で健康を改善していく為には、健康維持の為の睡眠以上の睡眠時間が必要になると思われます。
個人差はありますが、一つの目安として捉えると、健康に変える為の睡眠とは幼児から小児で10〜12時間、
中学生以上の場合には最低でも8時間は必要と考えられます。
人間の人生の三分の一は、寝ている時間といわれます。
毎日十分な睡眠が確保できていない人や、常に睡眠不足の人は活力、生命力がない状態です。
アトピーの患者に限らず、それらの人は顔色や肌色が悪く皮脂の減少も伴い、皮膚はザラザラで吹き出ものが多いものです。
更に免疫力・抵抗力・自然治癒力が低下し、一年に数回も風邪を引くような体になってしまいます。
また、毎日の生活の中では集中力・思考力・決断力・判断力が鈍り、常に消極的となって前向きの生活が難しくなるでしょう。
このような睡眠不足の状態が続けば、当然、不定愁訴や慢性疲労の症状も強く、自律神経失調症に陥ることになります。
外から体にかかる負担により、結果的には取り返しのきかない突然死や、大病(癌などの生活習慣病)を患うことにもなります。
人間の体を常時維持していく上で、内分泌・ホルモンが重要な要素を占めていると考えられます。
この内分泌・ホルモンの十分な産生と分泌の為に、十分な睡眠が必要不可欠になります。
人間は眠る時、脳が休むノン・レム睡眠から入り、次いで体が休むレム睡眠に移行するといわれます。
その後は、それらが交互に現れることになります。
人間の体にはもともと体内時計があり、明け方にはレム睡眠が多くなる為、自然に目が覚めるようです。
しかし、アトピーの患者のように自律神経失調症の人には、そのリズムを狂わせている人が多いのでしょう。
例えば、一見周囲からは眠っているように見えても、本人は全く眠っていないと思っていることがあります。
体は眠っているのですが、痒みの症状により、脳が覚醒と休息を繰り返している状態であるのでしょう。
レム睡眠が続き、ノン・レム睡眠には入っていないか、またはノン・レム睡眠が短いことを示していると考えらます。
熟睡がほとんど得られず、次から次へと夢を見ることが多くなり、睡眠が浅くなります。
このように睡眠のリズムが狂い、アトピーの患者は毎日十分な睡眠を(例え睡眠にあてる十分な時間を与えても)取ることができないことが多いでしょう。
自律神経失調症の重症の不眠の人だと、起きている時は強い眠気や睡魔が襲ってくるのに、布団に入って横になった途端に眠い状態が覚め、目がさえてしまうのです。
この辺は私自身も経験したのでよくわかります。
このように、長い間睡眠不足の状態で生活すればするほど、慢性的な不眠症として更に強い症状に陥り、
アトピーの回復はますます難しくなってきます。
こうした状況に陥ることになると鎮静剤、精神安定剤、睡眠剤などの薬物を使ってこれらの状態を凌ぐ人がいます。
確かに1〜2日程度なら効果はあることでしょう。
しかし、常用が続くと異常な別の疾患が現れることにもなり、病状は更に悪化、難治化する原因を作ってしまうことになってしまいます。
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