ステロイド剤の副作用に眼障害、内臓の機能の低下、精神障害、自律神経の機能の低下など、さまざまな医原性の疾患がありますが、
中でも取り返しがきかないものに眼障害があげられます。
長期間、ステロイド剤を使い続けることで徐々に眼圧が高くなり、ある日突然見ているものが霧、もやがかかったように薄ぼけて見えるようになるといわれます。
症状は勉強中や仕事中など、日常の生活の中で現れることが多いようです。
このような症状が現れることで、患者は急いで眼科へ向かうことになりますが、
ステロイド剤を長期に渡り使用した人のほとんどが、白内障と診断されるようです。
発症の原因により、症状の現われ方と進行の速度に違いがあるようですが、どちらにしろいずれ視界は白濁し、
症状が進んでしまうと、日中すら物を見ることができなくなるといわれます。
この病気の根本的な原因、治療は未だ解明されていないようです。
本来、この病気の発症は中年や高齢の人に多い病気とされています。
ただ、アトピーの患者の場合は一般の加齢による白内障と違い、若年に発症することが多いようです。
それは先に述べたように、長期に渡るステロイド剤の使用が原因ですから、当然のことだといえるでしょう。
しかし、医学的な観点からとしては、アトピーの強い痒みに伴う外傷などが考えられるとして、根本的な判明はできていないとされています。
アトピーの患者にみられる白内障に、「ステロイド剤の使用を中止して離脱させるから発症する」と、いう医師もいるようです。
しかし、ステロイド剤を弱いものに変えた時点で症状は徐々に悪化(本来は悪化ではない)し、やがて本格的なリバウンドが現れます。
そのリバウンドが現れる度、再び強いステロイド剤を使用して一時的に症状を軽快させたとしても、また一から減量のやり直しを行なうことになってしまいます。
結局、それを幾度となく繰り返して重症化し、ステロイド剤を使用中でも最悪は、白内障などの眼障害に発症することになります。
つまり、ステロイド剤の使用を慢性化したことで、すでに白内障にかかる要因を持ち、
眼障害の発症を避けられない状況に陥っている場合が多いと考えられます。
アトピー性白内障という病名がありますが、アトピーが直接、白内障とかかわっているという説があります。
おそらく、ステロイド剤の使用者のみを対象に調査し、白内障が認められたということで、アトピーと白内障を関係付けたのでしょう。
一切、ステロイド剤を使用したことがない患者と、ステロイド剤を長い間使用していた患者で、比較の臨床をした調査とは考えられません。
アトピー性白内障とは、ステロイド剤の使用者のみに認められた白内障を指すのでしょう。
証拠に、一切ステロイド剤を使用したことがない大勢の患者と、ステロイド剤を使用した大勢の患者とで比較すれば一目瞭然です。
アトピーの患者に白内障が発症するのは、アトピーそのものが原因ではないと考えられます。
ステロイド剤の長期の使用が原因であることは当たり前であり、すでに常識になっています。
つまり、アトピー性皮膚炎としてのステロイド治療のスタートから、徐々に白内障に追い込まれている、ということにもなるわけです。
幸い、私は白内障は発症しませんでしたが、コンタクトレンズの使用目的で眼科に通っていたこともあり、このようなことを聞かれたことがあります。
「ステロイド剤を長期間使用し続けると、いずれ白内障に発症してしまう恐れがある。
けれど、白内障に発症しないうちにステロイド剤の使用を止めれば、高くなった眼圧も少しずつ元に戻り、白内障の発症の危険性は避けられる」
一旦、白内障に発症してしまうと、混濁したものは元には戻らないといわれます。
眼内レンズを挿入する手術もありますが、眼内レンズには水晶体のように距離に応じたピントを合わせることはできないといわれます。
私自身は白内障に発症しなかったので、分からないこともありますが、私生活にかなり不便が出ることは確かでしょう。
今、ステロイド剤を使用し続ける人には、これらの事実に早く気付いてもらいたいものです。
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